Codex実践会 120分 — 実際の仕事で使う

受講資料 / Codex実践会📅 2026-06-10Codex
分離した作業場所、共通ルール、外部連携、自動化、公開確認をまとめたCodex実践のイラスト
この資料の読み方

Codexを仕事で安全に使うために、作業場所の分け方、共通ルール、繰り返し作業、外部サービスとのつなぎ方、公開前確認を実例で学ぶ。

本文あり目次あり動画ありチェックあり
この資料の流れ
  1. この資料でわかること
  2. まず結論
  3. 順番に理解する本文
  4. 具体例 / やってみる
  5. 振り返り / 次の一歩

Codex実践会 120分 — 実際の仕事で使う

準備編で「開く、頼む、確認する」を体験した人が、繰り返し使える安全な仕事の流れを作るための実践編です。

この資料でわかること

  • Project、Thread、Local、Worktree、Cloudを使い分けられる
  • AGENTS.mdと設定ファイルの役割を分けられる
  • 繰り返す作業をskillにまとめられる
  • plugin、MCP、appsを必要な時だけ選べる
  • hooks、rules、automationsで安全確認と定期作業を組める
  • 差分、テスト、ブラウザ、本番URLで完了を確認できる

動画で全体を見る

まだ小さな変更を試していない場合は、先に[Codex準備会 60分 — 初めての導入](/lectures/2026-06-codex-app-onboarding.html)を行ってください。実践編では、一度に全部を設定せず、必要になった順に追加します。

まず結論

実務の基本は「場所を分ける → ルールを置く → 手順を残す → 確認する → 繰り返しを自動化する」です。

新しい機能を全部覚える必要はありません。まずProjectとAGENTS.md、次にskill、外部サービスが必要ならpluginやMCP、最後にhooksとautomationへ進みます。

順番 決めること 主に使う機能
1. 場所 どの事業、どの目的、どの作業場か Project、Thread、Local、Worktree、Cloud
2. ルール 触る範囲、禁止事項、確認方法 AGENTS.md、config、permissions、rules
3. 手順 何度も行う仕事の進め方 skills、scripts、assets
4. 接続 どの外部サービスが必要か plugins、apps、MCP
5. 確認 何を見れば完了か diff、test、Browser、Chrome、review
6. 自動化 いつ、何を、どこへ報告するか hooks、automations、Triage

順番に理解する本文

1. 仕事の場所を分ける

用語 やさしい意味 使う場面
Project Codexに見せるフォルダ単位 1事業、1サイト、1資料集ごとに分ける
Thread 1つの目的を進める会話 「資料作成」「レビュー」「公開確認」のように分ける
Local 今のフォルダを直接編集する 小さく、すぐ確認できる作業
Worktree Gitで作る別の作業場 大きな変更、別案、並行作業
Cloud 手元のPCではなく、設定済みの遠隔環境で動かす 長い作業や共有環境での実行

基本は「1事業1Project、1目的1Thread」です。迷ったらLocalで小さく試し、大きな変更だけWorktreeへ分けます。

2. 見せる資料、成果物、秘密情報を分ける

C:\VSCode\Project\
  ai-hub\
    AGENTS.md                 # 毎回守るルール
    .codex\
      config.toml             # Codexの設定
      hooks.json              # 自動チェック
      rules\default.rules     # コマンドの許可・確認・禁止
    .agents\skills\
      lecture-builder\SKILL.md
      publish-check\SKILL.md
    content\
      lectures\               # 編集する原稿
      assets\                 # 画像、PDF、動画
    docs\operations\         # 運用手順
    outputs\reports\         # 定期出力
    site\dist\               # ビルドした成果物
    .env                      # 秘密情報。共有・コミットしない

成果物の置き場を先に決めると、後から探しやすくなります。.env、APIキー、顧客情報は、必要な範囲だけ権限を確認して扱います。

3. 指示を置く場所を分ける

置き場所 書くこと
今のThread 今回だけの条件 今回は調査だけ。公開しない
AGENTS.md プロジェクトで毎回守るルール ビルド方法、本番確認、触らない場所
.codex/config.toml 動作環境と権限 model、sandbox、approval、MCP、機能設定
skill 繰り返す作業の手順 受講資料作成、公開前チェック
plugin / MCP 仕事別の手順や外部サービス接続 GitHub、Google Drive、Figma、Canva
hooks / rules 自動チェックとコマンドの門番 秘密情報検査、削除禁止
automation 定期実行する内容 週報、PR確認、サイト監視
memories 次回にも役立つ好みや注意点 日本語で説明、このサイトは本番確認まで

4. まずAGENTS.mdで共通ルールを決める

AGENTS.mdには、次の5項目があれば十分です。

  1. このプロジェクトの目的
  2. 触ってよい場所と、触らない場所
  3. ビルド、テスト、プレビューの方法
  4. 公開や外部送信の前に確認すること
  5. 完了報告に書くこと

個人の話し方の好みは個人設定へ、プロジェクトの必須ルールはAGENTS.mdへ置きます。

5. 同じ作業はskillにする

skillは、Codexが必要な時に読む再利用できる手順書です。1つのskillに多くの仕事を詰めず、「受講資料を作る」「公開前に確認する」のように1作業へ絞ります。

受講資料を作るskill

--- name: lecture-builder description: 受講資料をcontent/lectures形式で作る時に使う。 --- 1. 既存資料の形式を確認する。 2. frontmatterを作る。 3. 初心者向けの学習順に並べる。 4. 具体例と確認リストを入れる。 5. ビルドして表示を確認する。

公開前チェックskill

--- name: publish-check description: 公開前に差分、秘密情報、ビルド、リンク、表示を確認する時に使う。 --- 1. git diffを確認する。 2. 秘密情報を確認する。 3. ビルドとテストを行う。 4. 主要URLを確認する。 5. 結果と残課題を報告する。

6. 外部サービスが必要になったらplugin、apps、MCPを選ぶ

  • plugin: skills、apps、MCPなどをまとめた仕事別の道具箱
  • app / connector: GitHub、Gmail、Google Driveなどの認証済みサービス
  • MCP: 外部の道具や情報をCodexにつなぐ共通の接続方法
接続先 使う仕事の例
GitHub PR、issue、レビュー、CIの確認
Google Drive / Gmail / Calendar 社内資料、返信下書き、会議準備
Figma / Canva 画面設計、SNS画像、資料デザイン
Browser http://localhost:3000など、ログイン不要ページの表示確認
Chrome ログイン済みの管理画面や会員ページ
Computer Use WindowsやmacOSアプリの画面操作
OpenAI Developers OpenAI公式文書の確認
Vercel / Supabase デプロイ、ログ、DB、Storage、権限の確認
Shopify 商品、メタフィールド、Liquid、Admin APIの確認

OpenAIのロール別プラグインには、Data analytics、Creative production、Sales、Product design、Public equity investing、Investment bankingがあります。名称から選ぶのではなく、任せたい仕事に合うものだけ使います。

7. hooksとrulesで安全枠を追加する

hookは、作業前後に自動で動くチェック係です。ruleは、外部へ影響するコマンドを許可、確認、禁止に分ける門番です。

hookの例

  • 依頼文にAPIキーらしい文字があれば止める
  • 危険な削除コマンドを実行前に確認する
  • 完了時にテスト結果を記録する

ruleの例

  • 安全な閲覧コマンドは許可する
  • 外部変更は毎回確認する
  • 破壊的な削除は原則禁止する
prefix_rule( pattern = ["gh", "pr", "view"], decision = "prompt", justification = "PR閲覧は承認つきで許可" ) prefix_rule( pattern = ["rm"], decision = "forbidden", justification = "削除は対象を確認して個別に判断" )

8. 「作った」ではなく「確認できた」で完了にする

確認は次の順で行います。

  1. 変更差分を読む
  2. 必要なビルドとテストを行う
  3. PC幅とスマホ幅で画面を見る
  4. リンク、フォーム、画像、エラー表示を確かめる
  5. 公開作業なら、推測せず実際の本番URLを開く
  6. 別の視点で公開前レビューを行う

Review paneは差分を見る画面です。Inline commentsは、差分の行を指して修正を頼む機能です。Stageは採用候補に入れる、Revertは変更を戻す操作です。

9. 手作業で成功した後にautomationへ移す

種類 向いている仕事
Thread automation 同じ会話で後から続きを確認する 30分後にデプロイ結果を確認する
Standalone automation 毎回独立してよい定期作業 毎週金曜に週報を作る
Project automation 特定プロジェクトを定期確認する 毎朝、サイトや資料の差分を見る
Skill-driven automation 毎回同じ形式で確認する publish-checkを使って主要ページを確認する

automationの結果はTriageという受信箱で確認します。最初に手動で1回成功させ、入力、判断基準、報告先が決まってから自動化します。

具体例 / やってみる

演習1: 今のプロジェクトを整理する

このプロジェクトを読んで、まだ編集せずに次を整理してください。 1. 主要フォルダと役割 2. ビルド、テスト、プレビューの方法 3. AGENTS.mdに必要なルール 4. 秘密情報や触らない場所 5. 最初に試せる小さな作業

演習2: どこにルールを置くか分ける

このプロジェクトで繰り返し発生する作業を10個挙げてください。 それぞれを次の4つに分類してください。 1. 今回のpromptだけでよい 2. AGENTS.mdに書く 3. skillにする 4. automationにする 理由も1行ずつ書いてください。

演習3: 公開前レビューを行う

この変更を公開前レビューしてください。 実装はしないでください。 重大度順に、表示崩れ、リンク切れ、秘密情報、古い公式URL、検証不足を指摘してください。 最後に「公開してよい」または「止めるべき」を理由つきで1行にしてください。

演習4: automationを設計する

この作業をautomationにする前提で設計してください。 1. standalone / project / thread のどれがよいか 2. 実行する頻度 3. 何を確認するか 4. 何が起きたら報告するか 5. 誤検知を減らす条件 6. 最初に手動で試す依頼文

120分の進め方

時間 学ぶこと 演習
0〜20分 Project、Thread、Local、Worktree、Cloud 仕事の場所を分ける
20〜45分 フォルダ、AGENTS.md、設定の層 今のプロジェクトを整理する
45〜70分 skills、plugins、apps、MCP skill化候補を選ぶ
70〜90分 hooks、rules、permissions 安全枠を決める
90〜110分 差分、画面、公開前レビュー 変更を確認する
110〜120分 automations、次の一歩 1つだけ自動化案を作る

振り返り / 次の一歩

  • 1事業1Project、1目的1Threadで分けた
  • Local、Worktree、Cloudの使い分けを決めた
  • 秘密情報と成果物の置き場を分けた
  • AGENTS.mdに毎回のルールを残した
  • 繰り返す作業を1つskillにした
  • 必要な外部接続だけを選んだ
  • hookとruleの役割を分けた
  • 差分、テスト、画面で確認した
  • 本番作業は実際のURLで確認した
  • 手動で成功した作業だけ自動化した

必要になってから見る機能

操作を速くする機能
機能 使いどころ
Command menu 設定、skill再読込、各種操作を検索する
Slash commands /plan/goal/review/status/mcp/feedbackを呼ぶ
Steer 作業中に「削除ではなく書き換え」など軌道修正する
Voice dictation 長い依頼を声で入力する
Floating pop-out 会話を別ウィンドウに出す
Integrated terminal / Actions Build、Test、Previewなどを実行する
設定画面で見落としやすい機能
機能 使いどころ
Prevent sleep while running 長い作業中にPCが休止するのを防ぐ
Detail level 表示する作業ログの詳しさを変える
Keyboard Shortcuts コマンドメニューやターミナルを素早く開く
Browser / Computer Use allowlist Codexが触ってよいサイトやアプリを制限する
Personalization 話し方を調整する。必須ルールはAGENTS.mdへ置く
Memories 過去の傾向を引き継ぐ。秘密情報を残さない
Archived threads 閉じた過去の会話を探す
Appshots / Codex pets 画面共有や進行中作業の確認を補助する
Sites / Annotations 作ったWeb成果物を共有し、場所を指して直す
Codex内の画面へ直接移動するリンク

Deep linksは、codex://でCodex内の画面を開くURLです。

  • codex://settings
  • codex://skills
  • codex://automations
  • codex://plugins/install
  • codex://threads/new?prompt=&path=

公式情報の確認先

Xは速報、Changelogは仕様変更、Feature Maturityは本番利用の判断に使います。機能名や設定は更新されるため、実行時点の公式文書を確認してください。

確認先 見る時
OpenAI Developers Codex Docs 機能名、設定、公式手順を確認する
Codex公式サイト 全体像と代表機能を見る
Codex for work 非エンジニアを含む実務例を見る
Codex Changelog 新機能や仕様変更を見る
Feature Maturity 試験中、ベータ、安定版などを確認する
Codex for every role, tool, and workflow ロール別プラグイン、Sites、Annotationsの発表を確認する
X: @OpenAI / @OpenAIDevs 速報を確認し、詳細は公式文書で確かめる
OpenAI News 大きな製品発表を見る
openai/codex Releases CLIやオープンソース側の更新を見る